指導方針

 個人塾をはじめる前に、いくつかの大手塾で講師をやっていました。そのとき、塾にはメリットもあるがデメリットもあることを知りました。個人塾を始めてからは、塾のメリットを与えつつもデメリットの部分をなるべく避ける指導を心掛けています。

「賢い子」に育てる

 ここでいう「賢い子」とは「自分で考えて解決できる力を持つ子」です。例えば定期試験で塾が問題を的中させて点が上がったとしても、賢くなったことにはなっていません。

「考える力」を重視

 定期試験で満点を取りました。けれどもきちんと覚えれば満点が取れるテストでした。この場合、覚えた努力は認めますが、知識が増えたのであって、「考える力」がついたという評価はできません。当塾では「実力評価テスト」と「努力評価テスト」は明確に区別します。「実力評価テスト」で高得点がとれることをめざしています。中学のテストは「努力評価テスト」の傾向が強いのですが、もし他の生徒の多くが解けなかった応用問題に正解していれば、目標点に届かなかった場合でも褒めています。

 中学生で得点だけを追い求める子は、得点効率の良い「暗記」を重視する傾向にありますが、この時期に「考える力」を軽視すると、高校生になってからハイレベルの応用問題を解けるようにはなりません。日頃から応用問題に取り組んで「考える力」を鍛えておくことが、将来の難関大進学への可能性を高めます。

「塾依存症」にさせない

 塾は「学習効率が良い」と考える人は多いです。教科書内容をプリントにまとめてくれるし、質問にはすぐに答えてくれるし、宿題も出してくれるし、時には理解なしで点が取れる方法まで教えてくれることもあります。けれどもこの状況に頼ってしまうと、自分で学ぶ力が成長しなくなります。

 例えば、中学生が週に3日も4日も通塾して家庭学習が宿題だけになってしまうと、自分で工夫しながら学ぶ時間がとれなくなり、自己学習力が低下します。このまま高校生になると、学習内容が増えて学校の宿題も増えるので塾に頼る時間も限られ、自己学習力が低い子は対処できなくなります。

 数理研では自分で解決できそうなところは敢えて教えず、宿題も本人の希望がなければ出さず、自己学習を促す指導も行っています。

「数学」は応用問題重視

 中学数学では関数の応用問題を徹底的にやります。高校数学では関数の比率が高いので、関数を得意にしておくと大学受験でも有利です。方程式などの計算問題では難易度よりもミス対策を重視します。図形分野では「描く力」を重視します。なお希望者には高校数学など先取り学習の指導も行います。

 高校数学では、難関大学をめざしている子には高1の段階から大学入試問題にチャレンジさせています。

「理科」は少し拡げて深く理解する

 中1理科では光を学びます。カメラは実像、ルーペは虚像を利用します。では顕微鏡や望遠鏡はどうして見えるのでしょう? 顕微鏡の倍率が400倍って、何が400倍になっている? メガネの役割は? 自転車の部品に全反射を利用したものがある? 身近なものに結びつけると理解がどんどん深まります。 

 月の裏側はどうして見えないのでしょう? 「自転周期と公転周期が同じだから」で正解です。けれどもここで終わってしまうのがテスト勉強の理科。知識が少し増えただけで面白みがありません。「どうして自転周期と公転周期が同じになるのか?」偶然ではありませんよ。火星の衛星でも起こっていますから。中1理科で力を学んだ子なら、何とか理解できます。

 高校物理の「力学」や「波動」を学ぶと宇宙の話がいろいろできます。高校化学の「有機化学」や「高分子化合物」を学べば食品科学の話がいろいろできます。

 詰め込み学習に徹すると、面白みがないだけでなくテストが終わる度にどんどん忘れます。身近なものに少し拡げてKOH(感動!驚き!発見!)を感じましょう。

「小学生」は能力開発重視

 学校進度にとらわれず、子供が夢中になって取り組めるものを探しながら能力開発に努めます。学年にもよりますが、算数パズル、記憶計算、将棋、中学受験問題演習、プログラミング、理科実験など、さまざまな選択肢の中から夢中になれるものを見つけます。